Let haters hate, but don’t let scammers scam.
アンチはやらせておけばいい。でもスキャマーは許すな。
と、むかし祖母が言っていました(真っ赤な大嘘)。
ていねこ の自由研究記事です。
幸い、私自身はスキャマー(要するに詐欺師)に引っかかったことはありませんが、NFTを通じて仲良くなった方が被害に遭うのを少なからず目撃しており、「スキャマー許すまじ」と毎日思っております。しかし今年はスキャム件数が更に増えるだろうと予測しているサイバーセキュリティアナリストも多く、非常に腹立たしいことながらインターネットで金銭を伴う活動をする限り、自衛は必須となるでしょう。
私が被害に遭いづらい理由の一つに、ほとんどのスキャマーからの連絡は英語で来る、というのがあると思います。そこで今回は、私に来た99.9%スキャム(詐欺DM)だろうという事例を踏まえ、鉄則と簡単な見分け方をご紹介します。
*私は遊びで返信していますが、基本スキャマーに対しては無視+ブロックをオススメします!
まず、スキャム対策の鉄則を3つ。
① zipファイルやリンクは絶対に開かない。
②相手の活動について聞いて、答えが理解できなかったらそれ以上は返信しない。(自信がなかったら返信しないで相談する)
③本当に買うひとは勿体ぶらずに買う。
それぞれについて説明します。
また、最後に一応怪しいアカウントの見分け方をご紹介します。
①zipファイルやリンクは絶対に開かない
まぁ100歩譲ってリンクは開いてもいいかも知れませんが、自動でウォレットが接続する設定になっていないことはダブルチェックしてからにしましょう。
zipファイルは論外です。何が入っていてもおかしくありません。解凍したら最後、デバイスごとやられても文句は言えないのです・・・。
そもそも、zipまでして初対面のアーティストに届けなければならないものってあるでしょうか。
企画書なら概要をDMのテキストで送ってもらえばいいし、画像ならjpegでいいでしょう。
②相手の活動について聞いて、答えが理解できなかったらそれ以上は返信しない。(自信がなかったら返信しないで相談する)
100件くる怪しい連絡のうち、2-3件は「信じてもいいかも?」と思うものが来るかも知れません。
例えば私にlinktreeの問い合わせリンク経由で来たこちらのメール・・・

すごくかいつまんで訳すと、”Moonfliptracker”というプロジェクトに、アーティストとして参加して欲しい。とあります。
なんとこのMoonfliptracker、調べたらtwitterアカウントとDiscordもありました。ちょっと信じちゃいそうですよね。
このメールに対し、こう返信しました。

これまた簡単に訳すと、「プロジェクトの内容を調べたが、自分の様な小規模のアーティストがどのようにプロジェクトに貢献できるかが分からなかった。また、自身はフルタイムのデジタルアーティストではないため、そちらが期待できるほど関わることができないと思う。この2点についてはどうか」
と返しました。ちゃんと説明してくれたら、まぁ多少は話を聞いてやっても良いかなと思っていました。しかしこのメールに返信は来ませんでした・・・。
煙に巻く様な返信が来てくれればいい例として提示できたのですが、残念です。
というわけで、99%怪しくても失礼のない様に返信したいなら「いいね!でもこの辺とこの辺が気になるから詳しく!」的な文面を送ったらいいと思います。
ただ、何度も言っている通り殆どがスキャムなので、英語でメールを打つことに慣れていないのであれば時間と労力の無駄になりかねませんし、なんとなく分かる単語だけ拾って読んでしまうのも危険です。
例えば、アラビア語でDMが来たら同じ様に対応しますか?フランス語だったら?
英語=大チャンス、という訳では決してないと思います。どうしても内容が気になってやりとりしたいのであれば、英語がわかって信頼できる人に相談することをお勧めします。
③本当に買う人は勿体ぶらずに買う。
これ。ほんとこれ。
例えば「いますぐ買いたいけどトランザクションに必要な0.05ETHだけ先に送ってくれたら、1ETHで買うよ!」みたいなよく分からない提案をしてくる人がいますが、意味不明です。それなら0.95ETHで買ってくれれば良くない?トランスファーのガス代がもったいなくない?
それとは違う手口ですが、ちょうど今朝インスタのDMで割と面白いやりとりをしたので一部抜粋してお見せします。

詐欺師「こんにちは!あなたのこのNFTの広告(出してない)を見たよ!まだ販売してる?(見ればわかる)」
一応リンクは私の作品のものでした。ピンポイントで子宮のやつ選んできたのウケるけど、OpenSeaの”Created”リストで一番頭にあったやつを適当に拾ってきたと思います。
私「ありがとう!0.02ETHでリストしてるよ」
詐欺師「0.3ETHで買いたいの!いいコレクションが作りたくて(意味不明)」
(そのあとなんか私のアートのコンセプトとか聞いてきたけどどうせ詐欺だし面倒だからDescriptionと私のHPを読んでくれと答える。あとなんか0.02ETHでも買ってくれたら嬉しいよって言ったら自分を安く見ないで!とかOpenSeaで売ったことないの?とか謎の煽りをかまされる)

私「まあ、どうしてもって言うならオファーしてくれたらアクセプトするけど」
詐欺師「わかった!じゃあ払ったからこのQRコードにアクセスして承認して!(そんな仕組みはない)」
ここで自分のOpenSeaから一応確認、もちろんそんなオファーはきてない。でもオファーが確認できないとは言わない。QRからいかないと〜とか言われるから。

私「ありがとう!(一応お礼は言う)ちなみに、この作品がなんの臓器をモチーフにしてるか分かる?(Descriptionに書いてある)」
詐欺師「いや。どういう意味?」
私「スーツを着た子宮だよ。あとさ、私もこんなのに引っかからない程度にはNFTやってるから。」
詐欺師「))) (意味不明)」
ここでやりとり終了。ちなみに直後に確認したらアカウント削除してました。逃げ足速すぎか。
実際、いちいち自分のブラウザからOpenSeaを別個で開いて確認とか面倒なので、オファー受けたことなかったらQRにアクセスしちゃうひといるかもな〜と思うなど。
スキャマーアカウントの見分け方
最後にちょっと紹介します。奴らの手口はどんどん巧妙になっていますし、あくまで参考程度にしてください。
Twitter編
・フォロー/フォロワー数は関係ない- 乗っ取られたアカウントだったりフォロワー買ったりしている可能性は十分にあります。
・RTしかしていない- NFT関係のことめっちゃ呟いてるじゃん!と思ったら全部RT、は流石に怪しいです。ほんとに作家さんのこと応援しているコレクターでも、全部RTするひとならプロフに”I only retweet”とか書くと思う。そんなやつおらんやろ、とは思う。
・謎に鍵垢- フォロワー5000の鍵垢とは。ちなみに上記のRTばっかりなことを確認するためだけにスキャマーをフォローしたことがあります。褒めてくれ。
Instagram編
・複数投稿はあるが全部同じ日にされている- 「詐欺しよ!」て思い立った日に適当に綺麗な景色とかうら若き女性とかの画像を連続して更新しただろ。
・NFT関係の投稿はあるが中身がない- “Shill!”とか”I will buy”とか、BAYCの拾い画とかならまだしも”NFT”とだけ書かれた画像の投稿とかある。コメント10件ぐらいきてるけど全部”send to @~~”とか”promote on @~~”とかのNFTタグついた投稿に自動コメントされるやつだった。
長くなりましたが、だいたいそんな感じです。
私は嘘つきの観察が趣味なので返信して様子伺ったりアカウントストーキングしたりしていますが、不安になりやすい方やSNS慣れしていない方は深入りせずに困ったらすぐ周りに相談することを強くお勧めします。
ではでは、DYOR!